家族は家族

ふとした時に「そういえば自分は母子家庭だった」と思う瞬間がある。

勿論世の中には父も母もいない人もいる中、母が居て妹が居る自分の環境には、なんの不安も不満もなく若い時期を過ごしてきた。

自分が父親になって「お父さんは元気にしてるかなー？」と考えることが増えてきた。

僕の両親は僕が小学校に上がる前に離婚した。そこから母の実家に移り住み、おじいちゃんが父親代わりに育ててくれた。

小学校の頃自分の家族構成を一人ずつ発表する時間があって、その時だけは悲しい気持ちになった。その時を最後に父親がいないことで悲しい思いをした事はない。

ただ一度だけ20歳の頃、病気がちだった母親を前に何も出来なかった自分に悔しさと「こう言う時に父親がいれば」と考えたことがあった。その時を最後に悔しい思いをすることもなくなった。

母や祖父や親戚のみんなが居てくれたことで父親がいない事をペナルティに感じたこともない。

大人になればなるほど有り難いなー。と思う。しかし、こういう文章を書き連ねると僕は父親に恨みや憎しみを抱いているのかという印象を持つかもしれないけれど、それも一切ない。

この20数年間で10回くらいは会ったと思う。たまにLINEに子どもの写真を送ってみたりする。僕の父親にも今は別の家庭があるから、今の奥さんや家族が悲しい思いをすることがないようにとは考える。

でも、子どもを抱っこしてほしいなー。とは思う。

命が繋がって今の僕や子どもが存在することに感謝を込めて。